トウメイノチカク
§6 トゥロイア④


 ふと、これは夢だ、と意識の端で閃く。
 自分の夢のようでいて、誰かの夢のような、まるでナーレみたいだ、と思考が巡ったところで、これは夢ではなく記憶なのだと七海は気付いた。

 アジア統括本部が一切の接続を遮断した。
 独占契約したアルビナとコンタクトを取ろうと、ひいてはそのブーズ相手であるベルクに接触しようとする緊急連絡が絶え間なく舞い込んでいた。
 真っ白なドーム型の空間のあちこちに小さなスクリーンのような画像が浮かび上がり、七海の知らない言語が点滅していた。それらがヴェーテの鋭い一声で全て消え去った。鳴り止まなかったアラーム音がぴたりと止まる。きんと張り詰めた静寂が辺りを十分に満たしたのち、誰ともない安堵の吐息がそこかしこに伝染していった。
「アルビナの現在地がどこから漏れたんだ?」
 これは誰の声だったか。
 アジア統括本部には常時五十人弱の職員が常駐している。休暇に入っていた職員すべてが招集され、総出で事態にあったたというのに、どこからともなく情報が漏れていた。
 ベルクと七海はアトレーンでの脱出に失敗していた。それでもアトレーンを放ち、脱出を装っていたのだがどうやら徒労に終わったようだ。
 一方的な情報開示とともに最も近い位置にあるアフリカ統括本部からの偵察用アトレーンがアジア統括本部周辺の海域を密に囲い、気付かれずに突破することはマニを使いこなせていないベルクには無理な話だった。
 アフリカ統括本部はレベルⅤだけで構成されたラスナの精鋭だ。

 あたたかでほんのり紫がかった青白いぬかるみの中から泡のようにふつふつと記憶が浮上する。
 小麦粉か片栗粉のような白い粉を水で溶いたように見える泥濘は足裏に柔らかく、それでいてしっかりした弾力で七海を受け止めている。

 オリジンの亜種であるサブは、肌の色が白ければ白いほどオリジンに近く、肌の色が濃ければ濃いほどオリジンからは遠い。そのせいか、オリジンは肌の色が濃いサブに惹かれる。
 また、近代化された都市よりも自然環境を好む傾向にあり、地上研究においても北半球より南半球の方に重点が置かれている。
 地上に存在する統括本部は、アフリカ、南アメリカ、アジア、ヨーロッパ、ユーラシア、北アメリカの六つ。ユーラシアは主に北アジア、中央アジア、東アジアを統括し、アジア統括本部は西アジア、南アジア、東南アジア、オーストラリアと南極を含めたユーラシア周辺の諸島を統括する。地上では東アジアに類する日本は、島国ゆえ彼らの分類ではユーラシアではなくアジアに属す。
 アジア統括本部は最弱小であり、特に大きな問題も起こらない代わりに、自由で気楽な派遣地でもあった。
 ところが、ブーズアルビナの出現により事態が急転する。これまでのんびり過ごしてきた反動か、アジア統括本部はやにわに活気付いた。個を重んじる彼らにしては珍しく一致団結し、元々優秀な変わり者が集っていたせいか、徐々に本領を発揮していった彼らは実に強かだった。最弱小でありながら、その防衛に関しては最強に転じた。なにせこれまで隠れて等級以上の研究を行ってきた猛者が集っているのだ、隠れてこそこそはお手の物。ただし、防戦一方で攻めあぐねていた。

 ベルクと七海は、こっそり用意されていたヴェルーシナですぐさま南極支部に異動した。とある職員が南極からの研究材料をいわば密輸していたらしい。ヴェーテに怒鳴り散らされながらも、よくやったと褒める人が多く、ベルクはなんとも言えない顔をしていた。ヴェルーシナの使用は地上人を巻き込む可能性があることから局地使用に限られており、長距離使用など以ての外なのだとか。
 他にも様々な地域にこっそり設置されていた統括範囲外のヴェルーシナは泣く泣く全てが破棄されたとか。事態が好転したらまたこっそり設置すればいいだろう、とはアジア統括本部長の言葉だ。彼らのトップからして規律違反を容認していることに、ベルクは重い溜め息を吐いていた。

 そして、七海の血液が彼らに行き渡った。
 最初に採取された血液は五十㎖。全員が当たり前のように希望した。必要な成分のみを抽出し透明になった七海の血液は、使い切りの目薬のように一㎖ずつパッキングされ、点眼によって摂取される。
 摂取後の効果は覿面で、レポートにある四十八時間を超えてなお等級を上げ続けた。初期段階でその平均はおよそそれまでの三倍を記録し、人によっては五倍まで持続した。また、その反動が殆どなく、連続投与も可能、さらに投与を重ねるごとに持続期間が徐々に伸びていくことが彼らの貪欲かつ勇猛な探究心によって判明している。人体実験を自ら行う彼らの強すぎる探究心は、ある意味狂気だったことを七海は記憶している。

 ただし、七海の血は一部の人間を狂わせる。

 彼らは幼少期をコアの中で過ごす。
 胚のうちは母親の胎内で育ち、胎児に成長するとコアの中でも最も核となる部分に移される。胎児はテータによって卵のように守られており、コアから様々な供給を得て成長していく。
 およそ三歳ほどに成長すると核から排出され、コア内を自由に移動できるようになる。子供たちは初めから自立した存在であり、他者の手によって育つことはない。コアから様々な知識と養分を得ながら数年掛けて成長し、およそ十歳前後の第二次性徴で性が確定されるとコアから切り離される。
「性の確定って、それまで性別はないの?」
 説明された半分も理解できないまま、記憶の中の七海はベルクに疑問を投げ掛けている。
「いや、そこで性の転換が可能って事だよ。僕たちはマニの交換が生きる上で必要不可欠だから、性の同一性が重要なんだ」

 蘇るベルクの声。仄暗く微かに紫がかった青白い泥濘はベルクの瞳を彷彿させる。

「七海」
 呼ばれた、と七海が認識すると同時に背後から柔らかく抱きしめられていた。
「ベルク?」
 確認するまでもないと思いながらも、精一杯首をひねって背後の存在を視界に入れる。
「ん?」
 一枚の白く大きな布を巻き付けただけの、古代人のような出で立ちのベルクが新鮮で、七海はすっかり目を奪われた。ふと見れば七海も同じような一枚布を身に纏っている。それは七海の脳が創りだした産物なのか、着心地を感じないほど軽く滑らかな長衣だった。
「なんで?」
「なんでだろうね」
「これ、夢? みたいなものだよね」
「夢なのかな? たぶん夢じゃないよ。七海の深層意識かな」
「だったらなおさらなんで?」
「なんでだろうね。呼ばれた気がして、眠りながら目が覚めたら七海がいた」
「眠りながら目が覚めたの? なにそれ?」
 ベルクの腕の中で躰の向きを変える。向かい合ったベルクは眉を下げて笑っていた。
「なんだろうね。そうとしか言い様がないんだよ」
 情けないベルクの声に七海は小さく笑った。
「繋がってるからかな」
 七海は意識の端で眠りながらベルクと躰を繋げたままだと感知している。
「それともブーズしてるから?」
「それもあるかもね。僕らは他と比べようがないし前例もない。だから自分たちで一つずつ確かめていくしかない」
 周囲で七海の中に眠る様々な記憶が瞬いては消えていく。
 小さな七海が膝を抱えてさらに小さくなろうとしていたり、諦めたように笑うクセを美帆に指摘され、バイト先でも注意され、なんとか矯正しようと毎朝鏡の前で練習していたり。
 一人きりの食事風景が目まぐるしく瞬いては消えていく。
 美帆の家族と一緒に食べる生まれて初めての鍋料理、初めてのホールケーキ、初めての焼き肉、その度々で食べ方がわからず戸惑う七海の顔が大きく映し出されている。
「あんまり見られたくない記憶もあるのに……」
「次は僕の中にもおいで」
「見られたくない記憶はないの?」
「ないことはないけど、絶対と思うほどではないかな。だいたい情けない記憶しかないし、それも今更な気がするし」
 言われてみればそうかもしれない。恥ずかしさから見られたくない記憶はあっても、絶対に見られたくないと思うほどの記憶は七海の中にもおそらくない。それほど色濃い人生ではなかった。
「そうかも。でも恥ずかしいのはできるだけ見ないで」
「そう言われると見たくなるね」
「さいてー」
 七海が拗ねるとベルクは楽しそうに笑う。
「ほら、きっと七海は一人で思い出すのが怖かったんだよ」
 ベルクが指差す先には、一人の女性がいた。七海を襲った人。七海の血で狂った人。
「彼女がマリスだって知っていたら……その可能性までは考えつかなかった」
 マリスは性を変更した人のことを指す。

 七海たちは南極から様々な支部に身を隠しながら移動した。
 七海にはベルクが傍にいるという安心感からか、危機感が欠如していた。
 監視カメラのような小さな球体が常に付き纏う不快感だけが異常事態であることを訴えていた。

 ヴェーテの秘書のようなことをしていた女性が七海の身の回りの世話を買って出てくれた。移動先にも同行し、対応に追われるベルクとは違い、身を隠す以外にすることのない七海の話し相手になってくれた。彼らについてを面白おかしく教えてくれた、ショートヘアの少しおっちょこちょいな彼女。
 記憶の中の彼女は、初めて七海の血を摂取した後「できる人になった気がする」と目を輝かせていた。
 今ならわかる。キメラである七海と同じくキメラであるベルクのマニを有する血が彼女を狂わせてしまったのだろう。彼女にマニを交換するパートナーがいたなら防げたことだった。アナフィラキシーショックと同じ原理なのか、二度目の摂取で彼女は狂い、七海は襲われた。
 彼女を変えてしまったのは七海の血であり、狂わせてしまったのも七海の血だ。その瞬間、七海は自分の中に流れる血を嫌悪し、錯乱し、ベルクによって記憶が封印された。

「今思えば、どうしてあれほど混乱したのかわからない」
「色んなストレスが表面化したんだよ。一度に環境が変わりすぎた。僕のマニに順応することだって大きなストレスだったんだ。七海は気付かないうちにストレスをため込んでいたんだと思う。そこにきて目の前で人が狂っていく様を見たんだ、混乱しない方がおかしいよ」
 ようやく七海は、一人の人間の消失を実感した。淋しさが胸を引っ掻く。
 彼女の消える瞬間が繰り返し大きく映し出されている。口の周りを七海の血で染め、恍惚と愕然が綯い交ぜになったような複雑な表情を見せている彼女は、自分の消滅を予想できていたのだろうか。
 この時七海は、ただ呆然と彼女を見つめていたのを覚えている。信じられないことが起きると現実逃避する悪いクセが出たのだ。
 再度七海の首に噛みついた彼女が、血を啜りながら七海の耳にとろりと毒を吹き込む。彼らがいかにして七海を追い詰めるか。肉体を傷付けられない彼らがどうやって精神を壊していくか。頭の中をぐちゃぐちゃにしていく拷問の過程を懇切丁寧に七海に囁く。そして、ベルクの行く末を──。
 そこでようやく七海は悲鳴を上げ、瞬時に駆けつけたベルクによって救出された。

「僕は彼女の言うようにはならないよ」
 ベルクに関することだけが否定された。
「やっぱり七海が消したんじゃないな。七海の記憶を見れば一目瞭然だ。彼女はコアによって消されている」
「そうなの?」
 目の前の映像のようなものから視線を外し、七海は背後のベルクを見た。
「そう。僕がコアに指示して消したんだよ」
「コアに指示できるの?」
「できるみたいだね。この時点で僕は(シャ)を超えていたみたいだ」
「シャを超えるとコアに指示できるの?」
「指示するっていうか、コアをつくりだしたってことかな」
「コアってつくれるの? あ、そっか、だから別の世界……」
「そう、コアがつくれるってことは、別の世界がつくれるってこと」
 ユカが冗談みたいに言った「神にもなれる存在」というのも、あながち冗談や比喩ではないのかもしれない。
「ユカの両親も別の世界を管理しているって言ってたよね」
「彼女の両親は直接管理しているわけじゃないんだ。実質的には彼らの子供が管理しているんだけど……」
「ユカのこと?」
「もう一人いるんだよ。彼女は双子なんだ」
「ユクムスナが二人ってこと?」
「いや、ユクムスナは一人。ユカの方。もう一人が、まあ、色々複雑な存在として生まれているみたいで、シーレンの極秘事項だからか存在以外の公表はされていない」
「ヴェーテが好きそうな謎だね」
「実際色々調べているらしい。それでもわかったのはユクムスナと双子ってことだけだ」
 別の記憶では、七海が首に噛みつかれている瞬間が繰り返されている。衝撃的な映像なのに、首に痛みが蘇るかと思いきや、特に何も感じなかった。そういえば痛かったなと振り返るような、遠退いてしまった記憶と同じ感覚だった。
「ねえ、ベルク。首にキスして」
「大丈夫なの?」
「大丈夫な気がする」
 ベルクがゆっくり顔を近付け、七海の首筋にキスを落とした。そこに生まれたのは恐怖ではなく震えるような官能で、それ以外の何も感じることはなかった。
「一人の人間を狂わせた挙げ句消滅させているのに、罪悪感がどうしても湧かない」
 それが一番七海を混乱させていたような気がする。まるで自分が邪悪な存在にでもなったかのように感じる。それが転じて恐怖に結びついていたのではないかとすら思える。
「そもそも、七海が考える罪悪感は地上の日本という国で培われたもので、僕たちにとっての罪悪感とはまるで違う。生死感についてもそう。おそらく七海は僕とマニの交換をしているから、僕の中に存在するコアが定めるモラルも併せ持っているはずなんだ。だから余計に混乱したんだろう」
「ベルクは罪悪感ないの?」
「ない。そもそも七海に襲いかかった時点で彼女に非がある。どちらにしてもコアに消されていた可能性が高い」
 それでも、彼女が望んだ結果ではなかったはずだ。
「七海の血の摂取はあくまでも本人の意思によるものだ。その結果に対して責任を持つのは七海ではなく彼女なんだよ。それが僕たちのモラルだ。だから罪悪感が湧かないんだよ。彼女は自分がマリスであることを知っていて、それでも七海の血を摂取した。全面的に彼女に非がある。アジア本部のみんなも誰一人七海を責めたりしてないだろう?」
「でも私ってサブなんでしょ? 殺しても平気な存在なんじゃないの?」
「少なくともコアはそう判断しないだろうね。七海はマニを持つ。そもそもウシルやアルビナはあくまでも特別な存在なんだ。どちらを優先するかといえば、当然ウシルやアルビナだよ」
 なんとも言えないでいる七海に、ベルクはふっと笑った。
「この先、きっと目の前で人が呆気なく死んでいく様を嫌と言うほど見ることになる。そのうち慣れるよ」
「慣れていいことじゃないと思うけど……」
「それも、きっと変わっていくよ。この先はこれまで培われてきたモラルは意味をなさない。自分の中で生み出していくことになる」
 人を人と思えなくなりそうだ、と考えたところで七海はようやく理解した。彼らがつくりだしたという地上に住む人間たちを、彼らが自分たちと同じ存在としてみられないのは、きっとそういうことなのだ。

 キスを交わすとマニが循環していることを強く感じる。眠っている躰もキスを交わし合っていると、意識の端が知らせてくる。二重の存在感は目眩にも似た酩酊を与える。

「ごめんね。私が弱いからベルクを追い詰めて記憶を封印させた」
 地上人のパートナーが彼らのことを第三者に話しかねない状況に陥った場合、記憶を封印することが推奨されている。記憶の中の七海は「絶対に話さない、話すわけがない」と必死に訴えている。その必死さがかえって彼らの不信感を煽っていることに気付きもしない。冷静に対処しなければならないところなのに、あの時の七海はただベルクと引き離されたくなくて必死だった。
「そうかな。僕とキスする意味を知らせないまま七海とキスしたことが始まりだから」
「私がしてって言ったのに?」
「それでも先に言うべきだった」
 ベルクは遠い目をして薄く笑った。
「もう諦めていたんだ。僕は大人しく消えることを受け入れて、最後に地上観光しておこうと思ったところで、そんなふうに言われて……」
「期待した?」
「そりゃあもう。この女性だったらいいなって」
「よかった、期待してもらえて」
 ぎゅうっと抱きつけば、同じだけぎゅっと抱きしめられる。眠っている躰も同じように抱きしめられている感覚がする。
「七海は怒ってもいいんだよ」
「怒るところなの?」
「怒るところじゃないかな。前提が変わってくるんだから」
 怒るのも馬鹿馬鹿しくなるなるくらい幸せなのだから怒りようもない。幸せは思っていたよりもずっと単純で簡単だ。脳天気に笑えたら、自然と笑みがこぼれたら、それはもう幸せということだ。
「そういえばユカがね、こっちに来る前に記憶を取り戻しておいた方がいいって言ってたの、ベルクに伝えるのすっかり忘れてた」
「きっとマニの枯渇で封印が解けて、一度に思い出すかもしれないって思ったんじゃないかな。こんなふうに僕らが繋がっているとは思わなかったんだよ」
「ユカにもわからないことってあるの?」
「あるんじゃないかな。ユクムスナはあくまでもコアの外部器官であってコアそのものじゃないから」
「ユカって何してるの?」
「簡単にいえば情報収集かな。ユクムスナが知覚したことをコアが取り込んで反映していく」
「コアってコンピューターみたいなものなの?」
「どっちかといえば人間みたいなものじゃないかな」
「ってことは、コアにも感情ってあるの?」
「さあ。コアに訊いてみないと」
「コアにも意識があるってこと?」
「さあ。考えたこともなかった」
 未だコアが何かを七海は知らない。そういう空間らしき場所なのだとなんとなくで理解している。
「興味ないの?」
 どうでもよさそうに答えるベルクが七海には意外だった。
「ないわけじゃないけど……んーそうだなあ、たとえば七海は、自分の存在や意識がどこから来てどこに行くのかってこと、詳しく知りたい?」
「んー、興味はあるけど理解できるとは思わない」
「そんな感じだよ。コアを理解できるとは思わない。そういう研究をしている人もいるけど、それって(セム)を理解するのと同じことだから、無理だと思うんだ。Ⅶに限らず、他人の存在を丸ごと理解することなんでできないのと一緒だと思うんだけど、違うかな」
 人体や宇宙の神秘を理解することと同じだとしたら、ただわかったつもりになっているだけなのかもしれない。過去の常識が今の非常識なんてことはザラにある。現在の常識もきっと未来の非常識だ。コアが人間みたいなものだという考えも、そういう意味では納得できる。

 そろそろ目覚めないと。ベルクの声が遠ざかっていく。端にあった意識がどんどん広がっていく。目覚めがすぐそこまで来ている。ふうっと大きく息を吐くと、ぶれていた二つの意識がゆっくりと重なっていった。